誰かの支えになって 使徒の働き2章41〜47節

「明日につなぐ会」という集いを始めました。私がこの会を始めることになったのは、森山諭牧師との出会いにあります。
そのことについてお話します。
私は大学一年の時、鹿児島市の繁華街天文館で、ある女性から「聖書を学びませんか。」と声をかけられ、誘われるままに
勉強会に参加しました。後で、分かったことですが、それは異端の教会でした。そのことが鹿屋キリスト教会のマーク・
ジー・マクセイ先生に伝わり、母に接触を止めるように強要されました。しかし、頑なに拒否する私を見て、専門家の力が
必要だと考えたのでしょう。荻窪栄光教会の森山諭牧師を紹介され、連れて行かれました。私は先生の話も拒み続けました。
2~3週間、監禁されるような状態が続き、疲れ果てた頃、森山先生から「あなたはイエス様をどの様に思っていますか。」
と聞かれました。この異端の教会ではイエス様が救いを完成させるために教祖を立てたと教えられていますので、私は
「イエス様を信じます。」と応えました。すると、「洗礼を受けなさい。」と言われ、、鹿児島キリストの教会で洗礼を受
けました。当時、兄と一緒に暮らしていましたので、表立って、異端の教会の活動に参加することはできませんでしたが、
誘ってくれた女性との接触は続いていました。
大学を卒業して、教職に就きました。しかし、1年で挫折して、退職してしまいました。そして、異端の教会に戻りたいと
思いました。そんな時、事故で大怪我をして入院しました。母が私の家の書棚を見て、異端教会から抜け切れていないと
思ったのでしょう。大騒動になりました。私は40日間、40分、イエス様の名でお祈りしようと決め、実行しました。
しかし、栄光教会に連れ戻される車の中で、あんなに祈ったのに、駄目だということはイエス様が道を示してくださって
いるのではないかという思いになりました。今でも、その時の車窓から見た景色は忘れることができません。そして、森山
先生の話を素直に聞こうという気持ちになりました。森山先生は真摯に対応してくださいました。そんな時、栄光教会の
教会員に言われました。「先生は日本全国から来るあなたのような人の対応に追われ、教会活動に支障が生じています。」
「道を正された人は地元の教会に戻るので、栄光教会には何の益もありません。」「中には、キリスト教を棄てる人も
います。」それを聞いた時、「私は森山先生に救われたのだ。」と気付かされました。1996年、先生は天に召されまし
た。先生と関わったのは2カ月足らずでしたが、私はこの世的には無駄だと思われることにひたすら取り組まれた先生の姿
にイエス様の十字架を見ています。そして、森山先生が一生をかけて、信じたイエス様の死を生かしていかなければならな
いと思わされています。それが今の私の歩みの支えとなっています。天国で森山先生に会ったら、「私なりに頑張って来ま
した。」と言えるようになりたいと思っています。そのために、悩んでいる人たち、困っている人たちに手を差し伸べたい
という思いで「明日につなぐ会」を始めました。

節政 玲子姉

2021年7月25日